2010年4月22日木曜日

アイル・ビー・バック



アイル・ビー・バック

クリスマスが来て映画館にエルヴィスが帰ってきた。
ジャンプスーツの背中しか見えなかったのに、突然こちらを振り向いたような気がして、なんとなくこちらがバツが悪いのは忘れていたからか。
なにはともあれ、クリスマス・シーズンに大スクリーンで、没後30年を迎えて熱唱しているのだから、すごいとしか言いようがない。

クリスマスだから、楽しい歌を聴きたい。
24日は、天気も悪く、どんよりした空を見ていると、気が滅入った。
バタバタと仕事をしているにしても、天気が悪いと気が滅入る。
せっかくのクリスマス・イブだから、映画館の「エルヴィス・オン・ステージ」に対抗してホーム・ロードショウだ。

我が家のシーツのスクリーンでは、「ハレム万才」「カリフォルニア万才」「スピードウェイ」豪華3本立マラソン上映。

いいな、エルヴィスはいいな。それに、このなんとも内容のない映画ならではの楽しさが、たまらなくいいなと思う。だからこそエルヴィスが目立つ。それでいのだ、天下泰平の気分になれる。それは<スイムで行こう><ボサノヴァ・ベイビー>に代表されるように、メッセージなんてないけれど、それ以上に強いメッセージを内包することになった曲たち。エルヴィスの魂を通過して、古来から人々が愛してきた歌と踊りの力が気持ちいい。

どれも見せ場があるが、特にカリフォルニア万才」のファイナル・シーンが好きだ。

♪“アイル・ビー・バック“とエルヴィスが唱う。

隣のドラムを叩いている女の子がカッコいい。
映画の途中でも、目立っていた娘。きれいでかわいい。エルヴィスを引き立てている。エルヴィスを喰うように奮闘しているのは新人ゆえの野心か目立っていて、かわいい。彼女はその後、どんな人生を送ったのか少し気になる。場面の愉しさが、何もかも吹き飛ばす。エルヴィスの取ってつけたような振り付けが拍車をかける。

1966年、当時は<アイル・ビー・バック>は<ひとりに戻ろう>と邦題がついていた。